
中小企業は以上のように創設から如何にその企業を取り巻く多くの人々や企業だけでなく社会との関わりで存在してきたのかが理解できると思います。それではそのような企業と関わりのある関係者とどのように付き合っていくべきかをここに述べてみましょう。


企業にとって一番大事なのは顧客であるとの認識は、「顧客第一」の考えをどれほど実践しているかは別として、殆どの企業経営者が持っています。しかし同じ取引先でも仕入先・外注先のように金を支払う相手についてはどうでしょうか?実は仕入先や外注先そして委託先等の企業は顧客の次に大事にすべきなのです。しかしこのことをいわゆる勝ち組企業のどれだけの割合の経営者が考えているでしょうか?
企業は取引先からのモノやサービスを客に提供することで成り立っていますが、客の価格への要求は厳しいため、競争に勝つには厳しいコスト管理が必要であるものの、豊富な資金をバックとして相手の存在すら許さないほどの価格で叩いて購入すれば、長いスパンで見れば、いずれ自分のクビを締めることになるその事実をどれほどの経営者が認識しているのでしょう。業績不振となったある大手スーパーは一時期、「消費者のため」との大義名分を掲げ、多くの仕入を国内業者から海外に切り替えたが、「国内の仕入先は実は自企業の客でもある」ことを忘れたツケも破綻の一因と言えるでしょう。

経営者が「取引企業と共に存在し成長しよう」との考えで対応すれば、優良な多くの取引先がその周辺に集まり、その企業の存在をさらに強くしていくことができるのに・・・。そしてこれが古くからの島国日本における生活の知恵でもあるのです。

今、大企業を中心にリストラの嵐が吹き荒れています。強い企業は安価な労働力を求めるのに汲々としているため、そういう企業に就職する労働者は惨めにも自分の一番若く体力や対応能力のあるつまり美味しい間だけ企業に吸い取られ後は不用と捨てられる懸念が大なのです。人生は長く、中年以後も大事なのにそのための備えはできようもありません。それは本人の能力と努力不足とも原因とは言われるものの、そういう企業は確実に多くなっています。 このように企業社会と同じように人間社会でも弱肉強食が既に始まっていると言っても過言ではありません。

しかし中小企業は大企業のマネをしてはいけません。つまり弱い側の人間も包含しながら経営していくことを考えるべきです。数少ない優秀で強い人間は、収益力の高い待遇の良い企業に行ってしまっているため、それでも強い側の人間を無理に探そうとすると単にプライドが高いだけで協調性がなかったり、利己的人間で大事な労使関係や従業員同士のコミュニティーの破壊者だったりすることもあります。。
つまり中小企業にとって従業員は、経営者が自企業を存続していくための大事な仲間であるとの基本的な認識が必要です。例え、競争から脱落した者と見えても、経営者が本気になって指導し育成すれば必ずやその中から人材が生まれてくると断言できるのです。
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