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税理士の観点から、経営者の方のアンテナ感度を向上させるために是非とも読んでいていただきたい、深田会計事務所推薦の書籍をご紹介しています! |
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「仙台平野の歴史津波〜巨大津波が仙台平野を襲う!」復刻版
飯沼 勇 (著)
(本田印刷) |
3月11日の大震災は、激しい揺れに巨大津波そして原発事故と未曾有の大惨事となりました。特に今まで津波は平野部には来ないと思われていたことが被害を大きくしたと言えます。この度の震災は本当に予知不可能の想定外の出来事だったのでしょうか?
実は平成6年と7年、藤井仙台市長と浅野宮城県知事に、来たるべき巨大津波に備えるための防災対策について「陳情書」と「津波防災対策への提案」を出した郷土歴史研究家が居ました。しかし地震や津波の専門家でもなく組織にも属さない市井の一歴史研究者の意見は無視されたのでしょう。同年にその研究資料を「仙台平野の歴史津波(巨大津波が仙台平野を襲う!)」として単行本を刊行しました。これも一部の人の手に渡ったのみと言えます。
今般、東日本大震災を期に地元印刷業者がその復刻本を作成しました。私はそれを読み、まさに頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。この本を16年前に読んでいたら、そして行政がその対策をしていたら、これほどの悲惨な事にはならなかったのではないか?と。つまり、仙台平野に津波は来ないというのは後世の人の勘違いで、かつてそこは幾多の津波に襲われていたと言うことがこの本で初めて識りました。
しかし、日本人の良い点でもあるが悪いクセの「嫌なことは忘れる、悪いことは水に流す」の習性が、そういうマイナスの歴史を残さなかったこと。それが被災の歴史の積み重ねが全くないことで後世に伝えられずにこのような惨状に至ったと確信しました。これを機に、この惨状を歴史の事実として後世に残すべきで今回のこの復刻本を皆様の常備品として手元に置いて頂くことを念願します。
書評:深田一弥 |
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利他のすすめ
大山 泰弘 (著)
(WAVE出版) |
前から心に掛かっていた「日本で一番大切にしたい会社」として多くのメディアで紹介されていた黒板チョークの製造、日本理化学工業(株)の大山康弘会長さんが自らの体験から学んだことを「利他のすすめ」として今年4月に刊行しました。ここには同社が身体障害者を雇用したことからご自身が多くのことを学び、会社の雰囲気も素晴らしく変わっていったことが書かれています。
特にバブル崩壊以後自らの利益を追求することのみに汲々としてギスギスした社会になっていたのが、震災を契機に、日本人が本来持っている他人を思いやる気持ちが戻ってきたと言われています。今回の震災は正に千年に一度の大惨事ではありますが、私は色々な意味で日本の「リセット」と考えました。日本人には、どうも激しい競争社会は合わないのではないかと考えます。例え利益追求が目的の企業であっても、単に自分の利益のみの追求ではなく、他への利益も考えた行動が求められているのではないでしょうか。
仏教に「自利利他」の教えがあります。「自利利他」は当事務所が所属している職業会計人の団体、「TKC全国会」の理念でもあります。これは相手に利益を与えれば自分にも利益が返ってくると言うような意味ではなく、他への利益そのものが即自分の利益というような哲学的な命題です。しかしあまり難しく考えず、大山会長さんの文を読んで頂きたいと存じます。 書評:深田一弥 |
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永遠の0 (ゼロ)
百田 尚樹 (著)
(太田出版 ) |
題名から見て太平洋戦争緒戦で大活躍した我国の傑作戦闘機「零戦」を誇る本かなと思いますがそうではなく、カミカゼ特攻で亡くなった名前しか知らない祖父の実像を姉弟で追うとの小説立てになっていて当時の零戦パイロットがどう考えどう生きたかを問う本と言えます。
その内容は、単なる戦争反対でも、特攻の神聖化でもなく、その時代に彼らが本音はどう考えていたのかに迫っています。但し戦史に関わる箇所は史実と合致しています。
かつて我が国は世界を相手に戦ってきたことがあり、特に米国とはお互いに多数の戦死者も出している。ただ、根本的に違うのは、米国は、戦いといっても兵は何とか生き残ってこそ意義があるのに対し、当時の我が国軍上層部の考えが、兵はあくまでも彼らの使い捨ての駒に過ぎない。それが最初こそ戦果を挙げた特攻も、その後は全く無謀な無駄死を彼らに強いていった。その上層部の者たちの中には戦後もおめおめと生き残って政官財の重要ポストについたのも多い。このようなことは戦後払拭されたのでしょうか?
最近の社保庁の腐敗は、国民の年金として貯まったあれだけのお金を惜しげもなく無駄なハコモノに注ぎ、結局二束三文で売却しても責任は問われないことや、やっと表向きは廃止された官僚の天下り等々、自分たち選ばれし者は一般国民とは違う待遇で当然と考える思い上がりは今でも変わっていません。
この本の内容は60年以上も前の出来事ですが、今に生きる我々にも警鐘をならしているものと思わざるを得ません。 書評:深田一弥 |
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龍馬「海援隊」と岩崎弥太郎「三菱商会」
童門 冬二 (著)
( 朝日新聞出版 ) |
昨今の鬱屈した社会情勢を何とか払拭したいという国民の願いを象徴するかのように、今はNHKの大河ドラマでとりあげられた「坂本龍馬」がブームだそうです。司馬遼太郎の筆で現代に生き返ったとも言われる龍馬ですが、本人に関しての知識は、かなり多くの人が持っていることでしょう。その龍馬は敢えて避けて、同時代に生きた同郷の傑物である三菱の創設者岩崎弥太郎を取り上げたいと思います。
三菱は戦前大財閥を形成し、戦後、GHQの意向で解体されたものの、今や三菱グループは、日本一のメガバンク三菱東京UFJ銀行、民生用だけでなく軍需品も含めて今やここで作れないものはないとまで言われている三菱重工そして世界に情報網を持つ三菱商事等多くの企業を擁し、巨大コングロマリットを形成しているとも言えます。
その三菱グループのルーツである海運業の三菱商会を幕末に立ち上げた岩崎弥太郎に興味を持ちました。彼は、龍馬が海援隊で果たせなかった夢を実現したとも言われます。単なる武器商人だったのかあるいは明治政府にすり寄った政商なのか色々評価はあるでしょうが、武士の出であるにも関わらず波乱の時代に政治に与せず商いに徹した男の生涯を歴史モノに強い作家「童門冬二」が書き下ろしています。 書評:深田一弥 |
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『大変!』
大武 健一郎 著
(かんき出版) |
昨年以来のアメリカ発世界同時不況の影響は、我が国では主に輸出メーカーが直接の打撃を受けましたが、政府の必死の景気対策にも関わらず、この東北でもジリジリと企業業績を圧迫しつつあります。そういう経済環境下での企業経営は大変ですが、地元企業は、それでも何とか呻吟しながらも経営を継続しているのが実状です。
それでは日本はこのまま益々じり貧になってしまうのでしょうか?
我が国の再生策はあるのか、その際のキーワードは何か?その回答の一助にするため、今回の本は「大変!その原因と対応」を選びました。著者の大武健一郎氏は、国税庁長官を最後に退任されたいわゆる大蔵省(現財務省)のエリートです。私は国税庁次長時代からの大武氏を知っていますが、いわゆるエリート臭のない、大変気さくで、お酒が大好きな、しかし国を思う気持ちは人一倍強い素晴らしい人柄です。また、これからの日本はアジアのために尽くすべきとの持論で、タイやインドネシアに複式簿記の普及活動をしたり、ベトナムに税理士制度を作ったりと正に手弁当での活動を続けています。天下り先は沢山あるであろうに今般TKC全国会の会長に就任したのも、租税正義を標榜するTKC理念に共鳴したことが大きいようです。かつての「不撓不屈」でのTKC創設者飯塚毅税理士と当時の国税庁との闘争を思うと隔世の感を禁じ得ません。
先日、著者の大武氏と懇談する機会がありましたが、氏もアメリカ型規制改革には批判的で、今こそ日本の良さを見直すべきとのことで意見が一致しました。 |
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日本人は、長年掛けて生活経験からの工夫等で、素晴らしいモノ作り文化をつくりあげて来ました。それを支えたのが職人です。今、技術力で世界に冠たるメーカーも元々は職人の技術をベースにしている企業は数多くあると言えます。また、職人的な習熟は決してメーカーだけでなく、建設や流通の分野、はたまた事務管理にまで及んでいます。つまり我が国は職人文化と行っても過言ではないと思います。

今回、ご紹介する本は、法隆寺や薬師寺の修理に関わり、不世出の宮大工棟梁と言われた故西岡常一氏が生前、日本経済新聞の「私の履歴書」掲載された原稿をベースに「西岡常一棟梁の遺徳を語り継ぐ会」が監修しています。
その内容は、建築物に使われている建材と技術について千年の重みとそれに新しさを対応させていく超職人である西岡棟梁の苦労が書かれています。
修理に際して、鉄骨を使うべきと指示する一流の学者達に、断固として木を使うべきと主張するところは木を愛し、木を良く知っている経験から来る自信なのでしょう。法隆寺の千三百年の経った檜の垂木が、修理に際して屋根瓦等を下ろすと重みで垂れ下がっていたのが除々に元に戻ってくる様子の描写は感激します。

そのような西岡棟梁の、生まれ、育った環境、一人前の宮大工に至るまでの修行時代、そして棟梁として工事を主宰する際の苦労が自伝として書かれ、また、法隆寺管長を初め学者、弟子等が尊敬の念を持って彼を偲ぶ文を寄せています。 |
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我が国が一時の好況を謳歌していた時代から、景気回復のために呻吟している現在まで一貫して変わらないのが周辺国の我が国への対応と申し上げて良いでしょうか。特に最近は我が国力の衰えを見透かされたか、中国の東シナ海に置ける不穏な動き、韓国の我が国領土「竹島」の不法占拠、ロシアは50年以上北方領土を不当に強奪したまま居座わり厚かましくも一部返還の提案、我が国民を拉致し発覚してもなお強面で対処する北朝鮮。いずれも我が国の弱腰対応に図に乗っての行為には腹が立ちます。これらは戦後から続いている力の外交に不慣れな我が国の歴史的な課題とも言えるでしょう。イラクへの自衛隊派遣は或る意味で小泉首相の決断を評価するものの、アメリカの攻撃の是非についての議論がされていないことと、軍事について基本的な意識の転換がないままでの行動は危惧の念を禁じ得ません。その懸念は現地での日本人誘拐、2人の外交官に続いて、さらに2人のジャーナリストの殺害とそれら一連の事件への国の対応で証明されたのではないでしょうか。
今回の本は亡くなったジャーナリスト橋田さんの奥様が書いた「覚悟」としました。 テレビでは笑顔で気丈に振る舞っていた彼女を思い出せるでしょう。でもこの本を読むと危機対応の面で日本の国は全く変わっていないのだなと落胆してしまいます。被害者の家族でありながら事実究明に奔走する彼女も見事でしょうが、本来国が為すべきことを全くしようとしない官僚に対して我々は何のために税金を払っているのかと慨嘆せざるを得ません。私の持論である「歴史的に我が国は国民を守ろうとしない国である」と断言しても間違いではないようです。
是非この本をお読みになって我が国の行く末に思いを馳せて頂きたいと存じます。 |
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一部は例外としても、未だ経済は厳しい状況です。日本経済弱体化の一因に国際政治の弱さが言えます。戦後は米国一辺倒であれば国防も経済も安定が確保されたため、自らのリスクで対応する能力が弱くなったが、本来、経済も国の安全保障と密接であることを冷戦構造終焉と共に察知すべきだったのでしょう。著者は台湾の李登輝前首相と並びアジアの傑出した政治家と言えます。いずれも日本に厳しいがしかし熱い期待を寄せています。今後、我が国は周到な戦略の下で国際社会に対応すべきですが、それに一つの方向を与えてくれる本と言えます。 |
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今回、選んだ本は世界一の職人と自他共に許す岡野さんと言う零細と言われる企業の経営者が書いた「俺がつくる!」です。
我が国はモノづくりが得意でそれを生かしてここまで経済が発展してきたと言えます。現場での工夫が製造業のみならず各業種で生かされてきたことが相乗効果を生んできたと言えるでしょう。
そういうことが最近少なくなってきているのではないでしょうか。 我々日本人はもっと知恵を絞って体を動かしてこの不況を吹き飛ばす気力を持って欲しいと痛切に感じました。
是非お読み頂きまして業種を問わずに岡野さんの元気に少しでもあやかって頂きたいと存じます。 |
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