不況が続く中で、サブプライムローン問題から始まり、原油高騰から来る資材の値上がり、食品をはじめとした生活用品の値上げ等、企業及び個人生活の不安が益々増大しています。このような事態を打開するには政治のリーダーシップが必要かつ重要となるのですが、現在の政権に託しておいて果たして我が国は良くなれるのでしょうか? 昭和20年代、戦後の混乱期にワンマンと言われた吉田茂が首相として手腕を発揮しましたが、その片腕となって活躍した人に白州次郎と言う男が居ました。氏は終戦処理時に当時の占領軍司令部(GHQ)と堂々と渡り合って一歩も引かず、彼らをして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた人です。裕福な家庭に生まれ、英国に留学して国際感覚を身につけ、しかし、日本人としての気概を少しも忘れない氏の生涯は時々マスコミの話題になりますが、現在では、どちらかと言えば骨董界で名をなした夫人の白州正子さんの方が知られているのではないでしょうか。 氏は東北電力の初代会長となり、当時の東北各地の電源開発では山奥の現場をよく英国製ランドローバーや米国製ジープで激励して回ったと聞いています。スバルの四輪駆動車は東北電力の依頼で開発したと聞いていますので、ここにも白州氏の意図が何らか関わっているのかも知れません。今年の5月には東北電力グリーンプラザで白州次郎の回顧展が開催されました。 敗戦によって卑屈になっていた日本人に「負けっぷりの良さ」を叫ぶ氏は、「勝ち負けは時の運」とした戦国武将の気骨にも似ています。今、経済敗戦と言われて自信を無くしている現在の日本人に泉下から喝を入れて頂きたい思いです。 そんな理由で今回は白州正子夫人の依頼で青柳恵介氏が執筆した白州次郎語録とも言うべき「風の男 白州次郎」としました。ご高覧頂き、暑さを吹き飛ばす快哉を叫ばれるようになることを期待いたします。
参議院選挙後の政治は迷走が続き、このままでは世界の中で日本はどんどん存在感がなくなっていく懸念すら感じます。 一方、国内では経済の活況が続いていると言われているものの、国民には全くその実感はなく、まして地方経済の惨状は目を覆うばかりと言えます。小泉首相、竹中金融財政担当相コンビによる改革とは何だったのでしょうか? アメリカでは「トリクルダウン」と言う経済用語があり、中央そして大企業が良くなれば自然と雨が樋をしたたり落ちるように地方と中小企業も良くなると言う政策です。しかしそれを行った結果、アメリカでは今や1割の国民が富の5割を占めるとも言われている大格差社会になっています。小泉竹中改革はそれを日本で行い、結果我が国もこのような格差社会となってしまったのではないでしょうか? 江戸時代中期に疲弊した米沢藩を立て直した藩主上杉鷹山は改革が社会的弱者へひずみが行くことを思んばかり、幼児・老人・身体障害者等へ先に手当をしてから行ったと言われています。小泉、竹中改革には良い面もあったのかも知れませんが、社会のセーフティーネットを張らないで行った責任は重大であると私は考えます。 現政権内では、ようやくこのことに気づき若干の対応をし始めているようには感じられますが。 このように私が考えていたところ、高杉良氏(「不撓不屈」の著者)が同改革批判の書を出したのを知り、我が意を得たりと今回の本に選定しました。 ペーパーバックスの装丁なので若干お渡しするのを躊躇しましたが、内容は義憤に溢れた素晴らしい内容だと思いましたので決定しました。 是非、お読み頂ければ幸いと存じます。
今回の本は亡くなったジャーナリスト橋田さんの奥様が書いた「覚悟」としました。 テレビでは笑顔で気丈に振る舞っていた彼女を思い出せるでしょう。でもこの本を読むと危機対応の面で日本の国は全く変わっていないのだなと落胆してしまいます。被害者の家族でありながら事実究明に奔走する彼女も見事でしょうが、本来国が為すべきことを全くしようとしない官僚に対して我々は何のために税金を払っているのかと慨嘆せざるを得ません。私の持論である「歴史的に我が国は国民を守ろうとしない国である」と断言しても間違いではないようです。
是非この本をお読みになって我が国の行く末に思いを馳せて頂きたいと存じます。